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もう2019年だが、VRブームはまだ来ないのか?

VR( virtual reality:バーチャル=リアリティ ) がこれからムーブメントを作ると言われて久しいが、僕の感覚では随分時間が経っているなと感じる。

Sterm が開発した HTC VIVE が、現時点、Amazon で7万4800円で売られている。また、様々なサプライヤーが参入しており、安価な製品からHTCのように高価な製品までがある。

ただ、残念ながら、買いたいとは思わない・・・なぜだろう?

とりあえず、高い!

高い! 理由は、これに尽きる。

もう少し詳しく言うなら、その価格を払って手に入れられる「体験」にあまり魅力を感じていないというのが正直なところだ。

VR機器よりも高いものは世の中に多く存在している。ハイブリッドカーや、液晶テレビや、ハイスペックパソコンなど。

そして、必要であれば僕たちはローンを組んででもそれらを買う。しかし、VRをローンを組んでまで買おうとは思わない。「生活必需品」ではないからだ。

大型液晶テレビは、無ければ生活が成り立たないというわけではない。もっと、安くて小さなテレビを買えばいい。

しかし、どうせ買うなら大型液晶テレビがいい。つまり、高級テレビには生活必需品という価値に、プラスアルファがついて「どうせ買うなら需要」を刺激するのだ。

だが、VRにはそれが無い。どうせ買わなければいけないタイミングなど、永久に来ない。

ゲーム機としてのVRは遅れ過ぎた

ただ、VR自体は、世間一般では主に「ゲーム機」という認識なので、もしかしたら、こんな会話がどこかで交わされるかもしれない。

「ゲーム機が故障したから、買い替えよう」
「どうせならVRを買おうよ」

とはならない。

ゲーム機には買いそろえたゲームソフトがあり、それが過去の遺産として残っているからだ。

VRゲーム機本体を買うとなれば、ソフトをまた一から買っていかなければならない。過去の遺産を生かすとすれば、結局、同じゲーム機を買うか、交換性のある新機種を買うだろう。

ゲーム機は買いそろえたソフトの数に比例して価値を高めていくという性質がある。VRはユーザー体験が三次元であっても、ゲーム機としては、かなり後発の製品なのだ。

VRの使いどころはゲームだけじゃない

ならばVRはこのまま、流行らなかったムーブメントとしてオワコン化してしまうのだろうか?

僕は、VRがゲーム機として売り出されていることに、若干の疑問を感じている。この技術は、実はゲームよりももっと役に立つ分野があるように思う。

例えば、自動車学校のドライブシュミレーターとか、アスリートのイメージトレーニングとか、災害発生時のシュミレーション、アダルト系のサービスなどにも利用出来るだろう。

いや、すでにそういった動きはあるが、それが本格化していないように見える。

実際、不動産会社がこれから建てる予定の新築の家をコンピューターで再現し、お客さんにVR体験してもらうといったサービスもある。

VR機器を開発するサプライヤーは、成功すれば莫大な利益を得ることが出来るゲーム業界に固執するのではなく、そういった形で社会貢献する道もあるのでは無いだろうか?

 

 

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