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他分野からYouTubeへ参入する人たち。個人クリエイターの未来

煽り系ブロガーとして有名なイケタハヤト氏が、2017年頃から「ブログはオワコンだ」と発言。YouTubeこそが次のウェーブだとユーチューバーへの転身を果たす。ただ、ブログで成功したのは同氏だけではなく他にもいる。そして彼よりも早くからYouTubeへ参入し、動画投稿をしているブロガーたち。

彼らは、ブログで成功したノウハウを惜しげもなく動画で紹介しているが、なぜか登録者が少ない。数百人とか、ブログ界隈での成功者とは思えないほどの少なさだ。

そして、開設されたばかりの新しいチャンネルではなく、二年ほど前に開設され、半年ほど前に動画投稿が途絶えているといったケースもある。

動画の中では集客の攻略法を語っていながら、その攻略法でYouTubeのアクセスを集めることが出来なかったというのは何とも皮肉な話だ。その一方、YouTubeでも成功しているブロガーもいる。

なぜ、参入し成果を出せた者と、そうでない者に分かれたのか? やはり、ブログとYouTubeは、本質的に違うということだろうか?

ブログとYouTubeの違いとは?

素人目線の分析だが、Twitterで多くのフォロワーを抱えている場合は、全てとは行かないが何割かの人は動画見てくれるだろう。イケダハヤト氏などはそういったケースだと思う。後は、動画のクオリティの問題だ。

一方、多くのフォロワーを抱えながらも、YouTubeへと誘導することに失敗している事例もある。こういったケースの問題は、ブログで成功しているがゆえに、ブログを捨ててYouTubeに全てのエネルギーを注ぐことが出来ないことだ。

そしてブログでは、大した内容でなくても、小手先の技術である程度記事らしく「盛る」ことが出来る。

YouTubeは、映像主体なので、そういった小手先の技術が使えない。そして、Twitterのように過去の反響の良かったツイートをもう一度、タイムラインに流したり、ブログに貼り付けるといった「再利用」が出来ない。

要するに、YouTubeでは真に内容のあるコンテンツが求められているのだ。

また、数百のウェブサイトを運営し、多額の収益を得ていたアフリエイターは、自分をブランディングしてファンを作ってきたわけではなく、googleの評価の仕方をハックしてアクセスを集めてきた。

YouTubeは、セルフブランディング色の強いメディアだけに、そういった裏で糸を引くタイプのプレイヤーには、やりにくいフィールドかもしれない。

コピー&ペーストの時代

ブロガーがYouTubeに進出して、まず、することは、ブログで公開してきた過去のコンテンツを映像に変換し、YouTubeというプラットフォームにコピー&ペーストすることだ。

つまり、ブログ時代にコンテンツはほとんど完成した状態でストックしているから「企画」という作業がショートカットされている。その度に企画を考えて、撮影に挑むユーチューバーとは違う。いずれにせよ、より質の良いコンテンツを提供する者が強い。

メンタリストDaigo氏は、一日に複数の動画を上げている。そのほとんどはiPhoneの一発撮りで、心理学の知識をしゃべり続けるといったスタイルの動画がほとんどだ。

このペースを可能にしているのは、彼が、すでに多くの書籍を出版し、大量のコンテンツをストックしているからだ。もちろん、ストックはいつか無くなるだろうが。動画で時事を取り扱いはじめたら、そういうことかもしれない。

今後も、他分野からインフルエンサーや、芸能人が参入してくることは間違いないだろう。そして、映像のプロが、より予算をかけたリッチコンテンツを作るようになるだろう。

古い「YouTube」からの脱却

海外では、すでにNHKドキュメンタリーかと思えるような素晴らしい動画コンテンツがYouTubeで配信されている。ただ、日本においては、そういったコンテンツよりも、カメラの前で喋っているだけの低予算コンテンツの方が再生回数が多かったりする。

この現象は、YouTube黎明期時代から視聴してきた古参の視聴者が、チャンネルを支持し続けているということだろう。言わば、YouTubeという媒体を「元々そういうものだ」と思って視聴している層だ。

しかし、市場が拡大していく中で新規視聴者が大量に流入する。それによってYouTubeという媒体に求められるフォーマットは変わりつつある。つまり、テレビと同じような感覚でYouTubeを見ようとする層だ。

新規の顧客は、古いYouTubeの文化に愛着がないので、必然的にリッチコンテンツへと流れる。事実、一昔前よりも、芸能界からのYouTube進出は受け入れられやすくなっている。

いずれは、iphone一発撮りのような低コストスタイルの動画は、そういったリッチコンテンツに押されて、いつか消えていくのかもしれない。

 

 

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