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” Twtter攻略 ” という幻想。フォロワー増加の実情とは?

Twitterを攻略し、フォロワーを爆増させたいという願望は、多分、Twitterを始めるユーザーならば誰もが持つだろう。

しかし、意気揚々と始めたはいいが全く何の反響も無く、フォローされることもない現実に打ちのめされる。最初の段階だ。

Twitter上には、多くのフォロワーを獲得し、一見すると成功しているかに見えるアカウントが「Twitter攻略」なる成功ノウハウを発信しているのを見かけることがある。発信内容は人生論や価値観に関するものが多い。例えば、次のような言葉を聞いたことがないだろうか。

「努力を継続することが大事」

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勤勉な日本人に刺さるフレーズ

ブロガー界隈でも、よく聞かれるこのセリフ。日本人ならば必ず刺さるセリフだ。この言葉の裏には次のような意味が含まれている。

「世の中、旨い話なんて無い。成功するには泥臭い努力が必要なんだよね」

一旦、欺瞞的な ” 旨い話 ” を否定しておき、” 努力 ” という安心感を与える言葉で締めくくることで真面目さを演出し、説得力を得るという手法だ。このセリフは真実ゆえにリツイートされるのではなく、刺さるからリツイートされる。つまり、インフルエンサーはフォロワーが望んでいる言葉、その心理をよく理解しているのだ。経験上から。

この手法について恋愛に例えると分かりやすいかもしれない。初対面で一旦冷たい態度を取り、あえてイメージを悪くしておき、次に会った時にやさしい一面を垣間見せる。多分、こう思われる。

「この人、本当はいい人なのかも・・」

あたかも初対面が表向きで、二回目の態度がその人の本質だと思わせる。先にそれっぽい表を作っておいて、後からアピールしたい部分を裏として見せることで、対象者はあたかも自ら真実を発見したという錯覚に陥る。実際、その人の本質とは、あなたの心理を操るために一連のテクニックを使った ” やり手 ” という部分だ。

人生経験をある程度積んできた大人ならば、誰もがインフルエンサーの言葉が真実ではないと知っている。そして、彼らはTwitterを既に攻略した人々でもある。多分、あなたの周りにも何人かいるだろう。あなたがそれに気づいていないだけで。

フォロワーを爆増させた某アカウント

では、なぜ、彼らは多くのフォロワーを集めることもなく、ひっそりとSNSの片隅にいるのだろう? 攻略したのならば、多くのフォロワーを獲得し有名になっているはずだと。簡単に言うなら、Twitter攻略が ” 幻想 ” であるということに気づいた人たちだ。彼らはTwitterを始めたばかりの夢を抱いたビギナーユーザーから見ると ” 挫折して努力を諦めた人々 ” に見えるだろう。

しかし、僕から見れば、無益なことに振り回されていることに気づいた ” 幸運な人々 ” である。彼らはTwitterではなく、もっと有益なことに時間を使うゆとりを手に入れたことになる。

僕はいくつかのアカウントを非公開リストに保存して定期的に観察している。それは既に多くのフォロワーを抱える著名人やインフルエンサーではなく、フォロワーが比較的少ないアカウントだが観察対象としては興味深いアカウントだ。

ある時期からぱったりと投稿しなくなった休止状態アカウントもあれば、フォロワー獲得のために試行錯誤しているアカウントもある。ここで興味深い一つのアカウントを紹介しよう。ただ、そのアカウントの名誉のためにも個人を特定できる情報は伏せておく。

それは、かつてフォロワー獲得のために活発に運用されていたもので、俗にいう ” Twitterコンサル ” を名乗るインフルエンサーというには、また規模の小さなアカウントだった。僕が注目しだしたのも2018年の終わりごろだったと思う。その時のフォロワー数は、確か300人前後 だった。そして、現在、2021年7月では2万人のフォロワー数を抱えている。

一体、何をしたのか?

そのアカウントで行われていたことは、Twitterコンサルがよく口にする ” 継続する努力 ” だった。毎日、一日に20~30ツイートを数分置き、数時間置きに行い、リプライを一つ一つ処理してフォロワーとの交流を絶やさなかった。

こう言うと、確かに継続することがフォロワー獲得の秘訣のように聞こえる。しかし、実情は少し違ってる。実はその手法では、確かにフォロワーが少しづつ増えてはきていたが、その成長曲線は緩慢だった。

しばらくすると、そのアカウントはプレゼント企画を連発しはじめた。ギフト券やiTunesカードをフォロー&リツイートしてくれたフォロワーに抽選で配るというものだ。つまり、フォローを金で買い始めたのだ。ある意味、運営者にとっては投資だったのだろう。

フォローを買うと言うと海外の闇業者と取引するイメージがあるが、プレゼント企画も幾分か健全なイメージがあるというだけで結局は同じである。

やがて、ある程度のフォロワー数を獲得した段階で運営者はとある行動に出る。” フォロワーの整理 ” である。

一定数の相互フォローを外して数を減らすというものだが、要するに、あたかも人気があって皆が一方的にフォローしているように見せかけるための策略である。確かに、その過程を知らない新規のユーザーから見ると人気があるから人が集まっているようにも見える。

ただ、僕はこの ” フォロワーの整理 ” によって、フォロワー数を伸ばしていったアカウントを見たことがない。見せかけの数字を画策したところでタイムラインを見れば、価値ある情報なのか、そうでないかぐらいは一目瞭然だからだ。むしろ、FF比率に拘り過ぎて何年もフォロワー数が横ばいのアカウントを多く知っている。

さて、プレゼント企画が上手くいき、フォロワー数は短期間で4桁になっていた。この頃から、4桁のフォロワー数を実績として掲げ始める。アカウントは ” 手の届きそうな現実的な成功像 ” としてTwitterビギナーからにわかに注目され始める。

次に取った行動は、Twitterコンサルと名乗るアカウントならば誰もが行うことだ。「たった2カ月でフォロワーを10倍にする方法」といった感じの有料記事を書き、Twitterの固定枠で宣伝しはじめたのだ。

当初、そのノウハウは数百円で売られていた。数百円程度ならばと思い自分も実際に買って中身を確かめたが、そこに書かれていたことは ” 成功するためには回り道など無い。努力をし続ければ誰にでもチャンスはやってくる ” といった心に響きそうなフレーズが並んでいるだけだった。要するにお馴染みの ” 継続する努力 ” である。内容量は数千文字だった。

そして、この一本の有料記事がブレイクスルーをもたらした。

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始まりは小さなバズだった

この有料記事は、多くのフォロワーの間でリツイートされ、実際に買われた。小さなバズが起こったのだ。そして、その賑わいが周囲のユーザーの注目を集めることになる。ここからはTwitterというメディア特有の現象が起こる。小さなバズに引き寄せられて集まってきた多くのユーザーたちが、このアカウントに辿り着きこう思う。

「このアカウントは何? なぜ、フォロワーがこんなにいるの?」

フォロワー獲得の秘訣が見つかるかもしれないという期待感がこのアカウントに集まり、その賑わいがさらにユーザーを引き寄せていった。雪だるま方式である。フォロワー数は、1、2週間で一気に2万人近くにまで駆け上がった。

そう。この1万数千人のフォロワーは、プレゼント企画という買収と、たった一本の有料記事のバズによって作られたのだ。それは、有料記事に書かれていたような ” 努力の継続 ” によって作られたわけではなかった。

ただ、毎日のツイートとリプライによって、ファンとのコミュニケーションを深めることでツイートされやすい土壌を作っていたことが、最初のバズの一要因になっていると考えることもできる。そういった意味で ” 努力の継続 ” が全く意味が無かったとまでは言えない。

多くのアカウントを見てきたが、一万ツイートしても全くフォロワー数が伸びていないアカウントも数多く存在している。コミュニケーションという面においても、それほど多くの人と交流することは事実不可能なので、必然的に少数のコアファンとの交流に限定される。

実際にこのアカウントでも交流は蜜に行われていたが、リプライ欄は、大抵、いつものメンバーとのやり取りが中心に行われていただけで、多くの人と満遍なく交流しているわけではなかった。

特筆すべきなのは、ここからだ。

2万人に達する勢いのフォロワー数は、その後、波に乗って更に上のステージへと行くかに見えた・・が、結果はそうではなかった。

イカロスの翼

運営者は勢いを加速させようと次々に企画を打ち出し始めた。固定ツイートやヘッダーを宣伝枠として売ったり、生徒を集め有料コンサルを始めたり「あなたの固定ツイートをリツイートします」と自身のフォロワー数の多さを利用して宣伝と引き換えにフォローを求めたり、有料記事の第二弾も発動した。

最初のバズには及ばなかったがそれなりの反響を得ることは出来た。フォロワーはその甲斐もあってか順調に伸び続けた。多分、運営者もこのまま軌道に乗って増え続けるものだと思っただろう。

しかし、それはやってきた。2万人に達した時点で突然、その勢いは止まった。まるで、株式市場で一部の投資家が何かを察して株を売り始めたことがきっかけで、それが瞬く間に全体に波及していくように。

” 勢い ” によって浮上したアカウントは、” 勢い ” によって失速していった。

その後、何をしても2万から上の壁を越えることが出来ない状態は長く続き、運営者は次第にモチベーションを削がれていった。ツイートの数は激減し、数か月前の短いツイートを最後に告知をすることもなく休止状態に入っていく。

興味深いのは、数か月活動停止していたにも関わらず、2万人のフォロワーがほとんど減らなかったという事実だ。これは、2万人のフォロワーがTwitter再開を待ち望んでいるわけではない。多分、多くのフォロワーは休止状態になっていることすら知らないだろう。

タイムラインを見ていて「そう言えば最近、あの人のツイート見なくなったな」と気づいたならアカウントをのぞきに来ることもありえるが、実際はフォロワーにとって、それはフォローした数多くのアカウントの一つに過ぎず、それらの活動状況をいちいちチェックしにいくことはない。

つまり、その2万人という数字は、” フォローされている数 ” ではなく、” フォローされたことのある数 ” に過ぎなかったのだ。言い換えるならば ” 認知数 ” だろうか。

あなたにも覚えがあるだろう。ブラウザのブックマークが増えすぎると整理することが面倒になり、結果放置されるようになる現象を。フォロワーはファンではなく、消し忘れたブックマークでしかない。

実際、フォロワー数が激減するといったことは、炎上でもしない限りTwitterでは起こりにくい。幸いなことに、このアカウントでも一度フォローしたものをわざわざ外しにくるフォロワーはいなかった。フォロワー数は横ばい、単にそれ以上増えなかったというだけだ。

Twitterの本質とは

もちろん、この一例だけでTwitterの本質を見極めることは不可能だろう。もしかしたら努力を継続し、10年、20年活動し続ければ何かを得ることが出来るのかもしれない。ただ、10年の間にそれ以外に出来ることもあるということを忘れてはいけない。

Twitterを何年も運営していれば、あなたの周りにも、突然、フォロワーが爆増するアカウントを目の当たりにする機会があるだろう。何気ないツイートが多くのリツイートを集めたり、一枚の画像、一本の動画がバズったり、それは戦略的なバズではなく、時代の流れの中で一瞬だけ生まれた ” 渦 ” にすっぽりとはまったのだ。

そこに再現性は無い。なぜなら、時代を再現することは不可能だから。時間は進み続ける。

いつの時代もヒットメーカーや流行作り出す人々というのはいるが、実際、彼らにはヒットを量産するための基盤が用意されている。簡単な例で言えば、大きなメディアに巨額な広告費を払えば、いわゆる ” バズ ” は人工的に作り出せる。後は広告コストとバズの大きさに折り合いがつくかどうかの問題だ。

それは、ビジネスシーンでは日常的に行われているし、それらは ” バズ ” ではなく ” プロデュース ” とか ” マーケティング ” と呼ばれている。こうしたビジネスのプロが手掛けるプロジェクトが上手くいかないこともあるが、それは単に ” かけたコストの割に ” 効果が出なかったという意味で、バズを作り出すことに失敗したわけではない。

知名度の無い個人が作り出せるバズの9割は ” 運 ” である。残り一割は、ずば抜けた才能や特技があった場合だけだ。それは今回紹介した事例だけでなく、他のアカウントを分析してもそう思える。

何万人のフォロワーを抱えるTwitterコンサルを名乗る ” インフルエンサー ” と呼ばれる人々は、” Twitter攻略 ” なるものがあると標榜するだろう。人を集め、最もらしいテクニックを解説するかもしれない。

しかし、その実態は、ビットコインや株で一儲けしたとか、有名なインフルエンサーとのコネがあった、YouTubeで広告を連発したなど、ありきたりな手段をとった結果、積みあがった実績を使い回しているに過ぎない。過去の履歴をよくリサーチしてみるとよいだろう。

これは、僕が最初に発見したことではない。Twitterを何年か運営しているユーザーならば、誰もが気づくことだ。彼らはいちいちそれを言語化しない。そんな夢を打ち砕く答えが真相だったとしたら、そのような記事を誰も読みたがらないだろう。

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