ある日、パソコンをつけると、突然、WindowsHelloという設定画面に飛ばされた。
WindowsHelloとは、これまでのログインパスワードに変わって、PINという簡単なキーを入力してログインする方法らしい。スマホとのパスコードのようなものだろう。
例えば、数字だけを使って ” 1234 ” というPINを設定してしまえば、今後、ログイン時に長い英数字が混ざったパスワードを入力しなくてもPINを入力してしまえばログインできるので作業が簡潔になる。
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何でパスワードが「OneDirve」と共通なんだ?
そもそも、Windows10に設定されたOS起動時のログインパスワードは、Microsoftが提供しているクラウドサービス「OneDrive」にアクセスするためのパスワードと共通になってる。
だから、ブラウザにそのログインパスワードを打ち込むという場面があるわけだ。自分のパソコンのログインパスワードをオンライン上に打ち込む。・・ちょっと抵抗が。
気持ちが悪いので、本当は別々にしておきたかったんだが・・・
たまに、OneDriveウェブサイトにアクセスするつもりで、googleの検索キーワードにそのログインパスワードを入力してしまうことがある。慌てて消すが、その後、パスワードの頭文字を打ち込むと、Googleのサジェスト機能が親切にも、先ほど入力したパスワードを検索候補のリストに並べて表示してくれるのだ。
Microsoftの思惑
つまり、そのパスワードはオンラインでも使われるものだから、出来るだけ長くて英数字を使ったものがセキュリティの面ではよい、ということになる。
そこで、「PIN」という仕組みが出てくる。
Microsoftは、WindowsユーザーにOneDriveを使わせたいがためにログインパスワードをOneDriveと共通にした。するとパスワードはオンライン入力に対応するため、長くて複雑なものが選ばれるようになった。
そのおかげでWindowsログインにパスワードをいちいち入力するのが面倒になってしまった。これまでは短くて適当なパスワードで済んでいたのだ。自宅のパソコンがハッキングされるような心配が無かったから。
Microsoft の会議室にて・・( フィクション )
A「ユーザーがパスワードが長すぎて面倒臭がっています」
B「誰だ、ログインパスワードとOneDriveパスワードを共通にしようなんて言い出した奴は!」
A「やっぱりオンラインとOSは、別々のパスワードがいいのでは?」
B「今更、Windows7の仕様に戻すなんて出来ないぞ!」
C「そうだ。PINで解決しましょう!」
B「スマホのパスコードみたいなやつ? そりゃいい!」
PINというのは固有の端末にだけ設定できるものだ。例えば、どこかのハッカーがPINを入手したとしても、実際に自宅に忍び込んで設定された端末の前に座らなければ何も盗めない。
だから、単純な数字だけでも、一応はセキュリティとしての役割を果たす。
PINを設定する意味ある?
その日、どうしてもwindowsのPIN設定画面から逃れることが出来ず、強制的に設定させられたのだが、結局は、以前のログインパスワードをそのままPINにした。
その後、OneDriveにアクセスする機会があったのだが、その時「ああ、ログインパスワードと同じだったっけ」と思い出し、すぐにアクセスすることが出来た。
毎日入力していたら、いつの間にかパスワードが長くても指先が覚える。ここで安易にPINを設定して簡単にしてしまうと、かえって前のパスワード忘れる可能性もある。結局、僕にとっては、どうでもよい仕様変更だった。
果たして、このPIN設定によって救われた人がいるのだろうか?
そもそもパスワード入力が面倒だと思っているセキュリティ意識の低い人は、最初からパスワードを ” 1234 ” にするだろう。そして、今回のPINにも ” 1234 ” と設定するだろう。
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