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五ヵ月間放置したブログに何が起こったか?

「ああ、無駄な時間を費やしてしまった・・」

五か月前、僕はアクセス解析画面を見ながらそう思った。気力が徐々に無くなり、記事を書くのをやめてしまった。

誤解を避けるために最初に言っておくが、この記事は、SEO関連のブログによくあるサクセスストーリーではない。「SEOを地道に実践した結果、何か月で月収何十万円達成!」パチパチみたいな。

記事の最後にサロン入会やメルマガの登録ボタンは無いので安心してくれ。

そもそも、このブログは成功と言えるような実績を上げていない。最初に言っておこう。このブログの現時点のアクセス総数は、一日に80~100pvぐらいだ。広告収益は、昨日で・・・3円ほど入ったかな。

これは、アクセス解析の結果を踏まえて、自分なりに考えてみた単なる「独り言」だ。

アクセス解析の推移

以下の図が、2019年1月から、9月現在までのページビュー推移だ。

実際は、2018年の4月にドメインを取得しただけで放置、それが9カ月間あった。それから、19年に入ってから、実際に運用を開始した。

運用を開始した一月からすでにアクセスがちらほらあるが、これは時事を扱ったトレンド記事を投入したからだ。TwitterやYouTubeで炎上系のニュースがあれば、それに関する記事を書いたりした。

しかし、見た通り一過性のもので、ブログの成長にはほとんど貢献していない。

それから、小休止が入り、再び記事を追加していった。そして、4月に入って再び休止状態に入った。

休止状態に入るまでに追加した記事の総数は35だ。つまり、毎日、投稿はしていない。時間が空いた時にポツポツを書くという形だ。

一日に20~30ほどのページビューで、三月中旬から四月中旬まで横ばい状態が続いている。この時点で僕は、活動のフィールドをTwitterにシフトしつつあった。その後、アクセス解析すら全く見ない状態が、八月の終わりまで続く。

空白の五ヵ月間

僕は5カ月間、ブログを完全放置したわけだ。

もちろん、記事を追加してもいないし、書いた記事を修正することもなかった。wordpressのテーマを変えたりもしなかったし、SEO対策など皆無だった。完全にこのブログの時間は止まったままだった。

そして、9月に入り「そう言えば、ブログどうなったかな・・」と何の気なしにアクセス解析のページを開くと、上の図のような状態になっていたわけだ。

「上がってる。何で? 何もしてないのに・・・」

35記事の中のいくつかの記事が徐々にアクセスを集めるようになっていたのだ。

しかも、追加した当初は、全く箸にも棒にもかからなかった駄作 ( 当時、僕的にはうまく書けたと思っていたが ) が中心になって折れ線グラフを持ち上げていた。

下剋上

空白の5か月間に、このブログに何が起こっていたのか?

まず、考えられるのは、3月12日に引き続き、6月3日に行われたgoogleのコアアップデートだ。これは、ウェブサイト評価に関わるアルゴリズムの更新で、広範囲のウェブサイトが影響を受けたと言われている。

それがあまりに大きな影響だったので、google側からアクセス数が激減したウェブサイトに対してコメントが発表されたそうだ。要約すると「それぞれのウェブサイトが適正に評価されるようアルゴリズムを改善した。ウェブサイトはコンテンツに集中しろ」と。

つまり、googleは、間接的にこう言っているのだ。

「これまでは、不適正な評価だった・・・そして、君たちを過大評価していたから適正な順位にしただけだ。SEO対策に時間を使うぐらいならいい記事を書け」と。

それは、結果的に、過小評価されてきたウェブサイトの評価アップも示している。

これまでは、googleのAIは、SEOを重視したウェブサイトを評価していた。

しかし、そのおかげで出来上がったものと言えば、芸能人のスキャンダルを取り上げた薄っぺらいトレンド記事や、どこかのニュースソースをかき集めて作った二次、三次情報サイト、ペラサイトと呼ばれるアフリエイトのための大量のウェブページが、上位を占めるという馬鹿げた世界だ。

多分、誰もが体験したことがあるだろう。検索結果の上位に表示されたリンクをクリックしてみると「何だこれ?」というような内容の薄いスカスカのウェブサイトが出てくるといった体験を。

googleのAiの進化は今に始まったことではなく、ずっと前からの話だが、2019年に入ってから、より正確な、つまり、機械的ではなく、人が実際に記事を見て判断するような自然な評価に変わってきている。ただ、評価されるまでに相当の時間はかかるが。

ちょっと前までは、SEO対策こそが良質なコンテンツの証とばかりに、コンサルたちがブログで成功するための黄金律を説いていたが、それによって実際に成果が出ると、内容の薄い記事でもよい記事だと思えてしまうのだろう。

信者たちが、コンサルのSEOノウハウ記事にグッドボタンを押しまくっていた。そのおかげでコンサルブログはさらに評価されるという奇妙な循環が出来上がった。( 今でもTwitter界隈では、そういった人たちを見かけるが )

予想に反して、googleは思ったより、まともな感覚を持っているようだ。正直、この変化は、五年ぐらい先の話だと思っていた。

放置されたコンテンツの評価

6月3日のコアアップデートで、評価アルゴリズムに変化があったとして、グラフを見てみると6月はどちらかというと横ばい状態になっており、7月あたりからじわりじわりと上がり始めている。

アップデートがあった当日に世界中のウェブサイトが電気のスイッチのようにパチンと切り替わるわけではない。多分、クローラーが回ってページの再評価を行う間、タイムラグが発生するのだろう。

以前は、毎日投稿することがSEO上有利だとされていた。よく考えてみると、毎日、良質な記事など書けるはずもなく、必然的に内容は薄くなる。

それよりも医療研究機関が、十年間、研究し続けてようやく発見した難病の治療法に関するレポートの方が、よっぽど価値のあるものだし、世界に必要なものだ。それとも、十年に一度しか更新されない研究機関のブログは、googleに評価されないのだろうか?

つまり、放置されようが、されまいが、コンテンツの評価は変わらないということだ。

極端な話、ブログを開設し、記事を一つしか入れないとする。だが、その記事が素晴らしければ、時間差はあるだろうが、いずれ評価される。素晴らしいければ・・・だが。

「SEO」というのは、結局、googleのアルゴリズムの不完全さの中に生まれた「副産物」だったのかもしれない。いずれ忘れ去られる概念だろう。

 

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