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ブラックSEOは2019年でも健在なのか?AIの進化が見えてこないという現実

ブラックループにはまる

僕は、その検索結果を見て、唖然としていた。

検索結果のトップには、立派なタイトルのついたウェブページが表示されていた。それをクリックすると、リンク数本が入った空っぽのページが表示された。

「何だこれ?」

リンクには「記事を読みたい人はこちらへ」というような文字が入っている。僕は、このページは、書籍で言う目次のようなもので、リンクの先に検索上位トップを取れるほどの良質なコンテンツがあるのだと思い、リンクをクリックした。

しかし、目を疑った。

飛ばされた先は、同じページだったのだ。つまり、リンク元とリンク先に同じページを設定してループさせているのだ。

ダミーサイトでgoogleを騙せる?

「なぜ、これが検索結果のトップなんだ?」

ああ、そうか!マイナーキーワードだったので、2位以下も、似たような中身の無いウェブサイトしかなかったから、googleは、やもえずタイトルでまともなウェブサイトを一番上にあげたのだ!

と思った。

僕は、2位と3位のウェブサイトへ飛び確認した。2位、3位ともに、2000文字ほど記事が掲載されており、素晴らしいとは言えないまでも、明らかにトップのダミーサイトよりは、良心的な記事だった。

実は、以前、同じキーワードを数週間前にも一度、検索していたのだ。その時は、ダミーサイトは、4、5位の位置にいたのを覚えていた。つまり、このコンテンツの無い空っぽのサイトは、ここ数週間でメキメキと上位へと食い込み、一位へとおさまったわけだ。

(一応、言っておくが、中身が無いというのは「内容の薄い記事」という意味ではなく、「記事自体が入っていない」という意味だ。)

僕は、そのサイトが空っぽであるのを確認して、これは準備中のウェブサイトで後から記事を書き足していくのだろうと思っていたが、数週間立った今も記事は入っておらず、コンテンツが変わったという様子もない。

googleは、一体、何を見ているのだろう?

放置されたマイナーキーワード

多分、このような不条理な現象は、新陳代謝が活発なメジャーなキーワードには起こらないのだろう。結局、今回の検索体験は、googleがマイナーキーワードまでを全て把握することは出来ていない、ということを示しているのではないだろうか。

YouTubeのアカウント停止処分も、まず、影響力の大きなクリエイターをターゲットにする。末端の動画すべてをチェックするには、相当の時間がかかる。

googleのAIの進化は、度々、ニュースに取り上げられては、称賛される。しかし、その進化の恩恵に預かれるのは、メジャーなキーワードを扱った領域だけであり、マイナーキーワードには、さほど関係ないのかもしれない。

検索エンジンというレガシーシステム

僕も、ブロガーの端くれではあるが、今は、SEOで検索上位を狙うという方法論に何となく限界を感じてもいる。

今回のようなことが度々あるため、現時点のAIの評価にあまり信用を置いていないのだ。むしろ、SNSで発信し続けることの方が、これからは重要になってくるようにも思える。

FacebookやTwitterなど、SNSの台頭は、結局のところ、検索エンジンというレガシーシステムでは、良質なコンテンツを見極めることが出来ないという弱点を補うための潮流ではないだろうか?

AIによって検閲されたものから選ぶのではなく、人がコンテンツを直接見て判断する。

AIは、人を見て判断する。だから、SNSよりも反応が遅れる。

googleは、2011年「Google+」というSNSを開始、そして、今年、2019年4月にサービス終了となる。SNSという分野では敗退したのだ。

googleが、今後、検索エンジンの進化に注力するというならば、そして、人の繋がりを主体とするSNS以上の何かをユーザーに提供しようとするならば、それは、AIで「人」を作るということだ。

果たして、googleに出来るのだろうか?

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