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ブログに出来てYouTubeに出来ないこと。ブロガーの未来は?

今、巷で話題の「5G」によって通信速度が劇的に加速し、YouTubeのような動画コンテンツがより快適に見られるようになると言われている。その影で、ブログというメディアが「オワコン化」しているという噂も耳にする。

ブロガーならば、そのような耳障りの悪い噂を否定したくもなるだろう。実際、ブログは消滅するまでは無いにしても、本当に廃れつつあるメディアなのだろうか?

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転がして読む

僕がgoogle検索でプログラミングについての情報を探している時、時折、YouTubeの動画が検索結果に表れる。僕の場合、動画のクリック率は極めて低い。

そこに4分以上の動画があったとして、それを頭から4分間見て情報を探すというような面倒なことはしたくないからだ。どこかの技術系ブログに行けば、ページを開いてマウスのミッドボタンを転がし、一分もかからずに必要な情報に辿り着いたりする。もちろん、ページを頭から順番に読んだりはしないし、最後まで読むこともない。

こうした「転がして読む」といった方法が、テキストベースのブログでは可能だが動画では出来ない。

仮に動画のスライドバーを動かして、それらしき話題に差し掛かった時に再生するといったことも出来ないわけではないが、スキップ中にナレーションを聞くことも出来ないし、ちょっとスキップしたつもりでも、5分単位で場面が飛んでしまうので的確に必要な箇所で止めることが難しい。

そういった意味で、閲覧効率としては動画よりもブログの方が使い勝手は良い。

コストが低い

ブログには、動画コンテンツよりも優れた点がもう一つある。それは制作コストの低さだ。

テキストベースのブログに比べ、動画コンテンツは映像主体なので機材と演者が必要であり、編集作業が必要になる。一度撮った映像をもう一度撮り直すとしたら、かなり面倒だろう。ブログはノートPC一つで記事を書き直したり、付け足したりといったことが容易に出来る。記事を何度も推敲してブラシュアップしていくことも可能だ。

ただ、制作コストが低いということは参入者が多いということだ。参入者が多ければ、書いた記事が日の目を見ることなく埋没する可能性はある。動画も浮上するのは厳しいと言うが、それはブログも同様である。

しかし、次のようにも言える。埋没したとしても、かけたコストは動画の方が高い。つまり、10分動画を一本作り、ほとんど誰にも見られなかった場合、撮影と編集作業に費やした時間は全て無駄になるが、ブログの場合は、無駄だったとしても元々低コストなので損害も小さい。必要であれば見てもらうために補正すればよいのだ。

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それぞれの役割

また、ブログには動画コンテンツとは別の役割がある。

現在、YouTubeでエンタメ系ジャンルが盛況なのは、テキストベースのブログでは伝わらない人の動きや表情など「躍動感」が、映像ならば伝えることが出来るからだ。

つまり、ブログでも十分伝えられるジャンル、例えば、学習ノウハウ系や、ライフハックなどの便利情報系は、別に動画でなくてもテキストと画像で伝えることが出来る。ただ、テキストを読むことが苦痛だという人は一定数いるので、そういった人たちのために読み聞かせをする動画コンテンツとは競合するかもしれない。

これからのブログは、動画との住み分けが必要なのかもしれない。確かにブログでゲーム実況をするとしたら、それはメディアの使い方を誤っている。

しかし、ゲーム攻略に関する情報は動画でやるべきではない。訪問者がただちに求めている情報に辿り着けるのは静的なウェブサイトの方だ。静的ウェブサイトと動画は、明らかに用途が違う。

「ブログ」というメディアの未来

YouTubeに注目が集まり、ブログがオワコン化しているという話をよく聞くと、ある特定の分野にその傾向が偏っていたりする。

例えば、医療・健康系ブログが、Googleアップデートによって軒並み検索順位を落したとか、最近では、仮想通貨バブルが終わり仮想通貨系ブログが下火になったとか、その度に「ブログオワコン説」のような話が出てくる。

つまり、特定の分野だけが影響を受けて広告収益が下がっただけの話を、あたかも「ブログ」というメディア全体がオワコン化しているという話にすり替えているのだ。

確かにその分野で収益を得ていたブロガーにとっては、ホームグラウンドが終わりつつあるわけだから、メディア全体がオワコン化しているように見えるのだろう。

もし、ブログが将来消えるとしたら、その時は人類が文字による情報伝達をやめた時だろう。例えば、テレパシーで会話するとか、人間の脳をハックするとか・・・

紙媒体の新聞というのは読まなくなったが、結局、僕たちは新聞を読んでいるのだ。ネットニュースという形で。それは、ブログをパソコンで見ていた時代からスマホで見る時代になったというのと変わらない。

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